手打ちうどん コシの強いうどんの作り方・レシピ
この記事では「手打ちうどん」の作り方をご紹介します。 手打ちうどんと言うと、素人にはなかなかムズかしい。そう思われてませんか?実は、意外と簡単に作れちゃうんです。お家の台所でも大丈夫ですよ。 いつも市販の乾麺でうどんを食べていた方は、その歯ごたえやおいしさに驚くと思います。しっかりコシを出せれば、職人さんのうどんにもひけをとりません!手打ちうどんに挑戦してみたいという方は、ぜひご参考になさってみてください。
手打ちうどんの小麦粉選び
「木下製粉 さぬきの夢」を使ってみました。手打ちうどんのつくり方の説明書も入っていて参考になります!
小麦粉は安いものですので、せっかくでしたら普段つかっている小麦粉よりも良いものを使ってみませんか?
▼ 手打ちうどんでは、中力粉がおすすめです!
▼ このようなキットを使ってみても楽しいかもしれませんね。
手でこねる、手打ちうどんの作り方
それでは、基本の手打ちうどんの作り方を説明します。
<材料(3人分)>
食材 | 分量 |
---|---|
中力粉 | 300g |
塩 | 15g |
水 | 135cc |
打ち粉(中力粉) | 適量 |
<作り方>
- 塩を水に溶かす。
- ボールに中力粉を入れ、❶を少しづつ加えながらよく混ぜる。
- ❷がまとまるまで、10分間ほど手でこねる。
- ❸を丸く整えたら、ポリ袋に入れ1時間ほど寝かせる(冬は2時間)。
- ❹をポリ袋から取り出し、5分ほどこね、丸く整えたら再びポリ袋に入れて30分間寝かせる。
- 打ち粉を振った台に❺を移し、麺棒で30cmの正方形、3mm程度の厚さになるまで伸ばしていく。
- 屏風折りにし、包丁で3〜4mm幅に切っていく。
- 麺がくっつかないように、打ち粉をしながらほぐして完成。
うどんの生地を手でこねるのは、なかなか大変です。下の映像のように、拳をグーにして体重をかけて平たくし、折りたたむのをくり返すと効率よく捏ねられます。 タイマーを10分セットして、運動だと思って楽しみながら捏ねましょう(笑)。ここで手を抜くと、麺が固くなったりします。 この後、ポリ袋に入れて寝かせて熟成させますが、冬の寒い日では2時間は寝かせましょう。熟成が進まないと、生地がやわらかくならず、コシが出ません。
熟成後、ポリ袋から生地を取り出します。表面には汗が出ています。そして、最初の時よりしっとりして、なめらかな生地になっています。ですが、相変わらず手でこねるには、骨がいります。
テーブルにラップを敷いて、ズレないようにテープで端を固定します。その上に打ち粉を振り、生地をのせて麺棒で正方形になるように伸ばします。 麺の太さは好みもあると思いますが、生地の厚さを3mm以内にしないと太すぎて火が通らないと思います。300gの生地を、一辺が約30cm程度になるように、正方形の形を目指して伸ばしましょう。
対角線方向に麺棒を進めると、角が作れます。まだまだうまくできませんが、うどんをキレイに作れるよう修行中です!
伸ばした麺は、包丁で切りやすいように屏風折りにします。包丁で3〜4mm幅にカットしたら、打ち粉を使いながら、一本一本丁寧にほぐします。麺が多いと大変な作業ですが、ほぐさないとくっついてしまいますので、ここ大事です。
すぐに使わない麺は、できるだけ形を崩さないように、タッパに入れて冷蔵保存します。
おつかれさまです。これで手ごねによる、手打ちうどんの完成です。実は、手捏ねよりも簡単に、手打ちうどんを作れる方法があるんです。後半ではそのやり方をお伝えいたします。
手打ちうどんのコシを出す
手だけを使った「手打ちうどん」ですが、実はこねたりないと麺が固くなってしまうことがあります。そこで、足で踏んで麺をこねることで、麺が固くならず、コシのあるうどんに仕上がります。
「美味しんぼ」の4巻で「うどんの腰」という話があります。そこでは足を使って、うどんをこねるようすが描かれています。山岡士郎いわく「固いというのとコシがあるというのは違う」のだとか。 手打ちうどんで麺がボソボソしたり固くなってしまうという方は、ぜひ一度、うどんを足でこねてみてください。
足で踏む、手打ちうどんの作り方
ここからは、手でこねるかわりに、足で踏んでこねるやり方をお伝えします。
先ほどのうどんの作り方の工程で、手でこねる部分を足で踏む作業に変えます。
<動画>
レシピ動画はYouTubeの キッチンノート channel で公開中です。ぜひこちらの動画もご参考になさってみてください。
<材料(3人分)>
食材 | 分量 |
---|---|
中力粉 | 300g |
塩 | 15g |
水 | 135cc |
打ち粉(中力粉) | 適量 |
材料の分量は手でこねるときと変わりません。
<作り方>
- 塩を水に溶かす
- ボウルに中力粉を入れ、塩水を少しづつ加えながらよく混ぜ丸める
- 生地を厚手のポリ袋に入れ、足で30回ほど踏んで伸ばす
- 生地を丸め、再び足で踏む
- ❸❹の工程を1セットとして4回くり返す
- 最後に丸めて、乾燥しないようにポリ袋に入れたまま2時間寝かせる
- 2時間後、足で踏んで生地をある程度伸ばす
- ポリ袋の上から麺棒で伸ばし、3mm厚の四角形にする
- まな板の上で打ち粉を振って屏風折りにし、包丁で3〜4mm幅にカット
- 麺がくっつかないように、打ち粉をしながらほぐして完成
作り方の補足
ここからは、足で踏んで作る手打ちうどんの作り方の補足をします。
厚手のポリ袋
ポリ袋は通常のものですと薄すぎて破れてしまいます。また、ゴミ袋などは食品衛生法的に食品を入れる基準を審査してませんので、漬物用のポリ袋にいれてこねるのがおすすめです。(かなり丈夫なので洗って乾かせば何度も使えます)
捏ねすぎは逆に良くない
うどんは捏ねすぎると固くなってしまうようです。少なすぎてもコシが出ませんが、足で踏む工程の回数を増やしすぎないようご注意ください。私の経験上ですと、30回x4セットが良さそうです。(楽しいからといって、いつまでも踏みすぎないようにしてくださいね)
麺伸ばし
麺伸ばしの台が無かったり、台所のスペースが確保できない場合にも、ポリ袋の中で麺伸ばしを行えば一石二鳥です。打ち粉も最小限で済みますし、台所が汚れずにすみます。(キレイな正方形に伸ばすのはむづかしく、まだまだ修行中です!)
コシが違う
手だけでこねたときと、足で踏んだときでは生地の柔らかさがまるで違います。手だけだとどうしても生地が硬かったのですが、適度に足で踏んだ生地は、ほどよく柔らかく伸びます。
茹で上がったうどんを食べて比べると、足でこねたほうが柔らかく、コシのあるうどんになりました。美味しんぼの「固いというのとコシがあるというのは違うのだ」という話を、身をもって体験できました!
「グルテン」と「うどんのコシ」
「うどんのコシ」と呼ばれるものには小麦粉に含まれるグルテンが関係しています。グルテンとは、グリアジンとグルテニンの2つのタンパク質が結合したものであり、うどんのコシに必要な粘着力と弾力のもとになる物質です。
小麦粉に水を加えてこねることでグルテンは形成され「強力粉>中力粉>薄力粉」の順でグルテンは形成されやすくなります。うどんでは真ん中の中力粉を使うのが一般的ですが、強力粉と薄力粉を半々に混ぜてもうどんを作ることができます。
手打ちうどんの茹で方
ここでは、手打ちうどんの茹で方をお伝えします。
「冷いうどんなら15分、温かいうどんなら13分」です。 たくさんのお湯で茹でることで、うどんが粘らずに、また塩分がほどよく抜けて、美味しく茹で上がります。水が少ないと、うどんを投入した瞬間に温度が下がってしまうので、美味しく茹で上がりません。 ▼ 詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
▼ いろいろなうどんをつくってみました。うどんレシピのご参考になさってみてください。
▼ 麺つゆ、出汁の取り方も解説してます。